うちの会社の営業時間が朝9時から夜12時という事もあり、泉の手の空いた時に
少しずつ進めてきた「Contac 29」の製品レビューも最終回となります。
自作ユーザーの中には、CPUクーラーの冷却効果を知らない為に、「そんな所に
お金かけるくらいなら」とか思っている方も多数いらっしゃると思います。
反対にそれの効果をご存知の方は、「このクーラー冷えそうだな」とか「夏まで
に交換してみよう」とクーラー選択に迷っていらっしゃる方もいらっしゃると思います。
つたないレビューではありますが、導入時の参考にしていただけると、泉も嬉しく思います。
最終回は、各CPUクーラーを装着した時のアイドル時、高負荷時のCPUの温度、それから
CPUクーラーに装着されているクーリングファンの回転数や音などについて書いていきたい
と思います。
温度測定とファンの回転数を計測するのに用いたソフトは、2種類
「SpeedFan4.40」と
「OCCT3.1.0」です。
SpeedFan4.40を先に起動し、その後OCCT3.1.0を起動させて10分間100%の
負荷がかかる様に設定し計測しています。
CPU温度、ファン回転数共にSpeedFan4.40のデータを用いました。
出来るだけ正確な数値が出せるよう、室内温度を一定に保ち、気圧や湿度が一定の時に、
各クーラー3回のテストを行いました。
1回のテストが終わるごとにクールダウンさせてから電源を落し、その後、完全に常温に
達したのをレーザー温度計で確認してから再びテストを行っています。
その平均値を結果とさせていただきました。
まずは
「Contac 29」
アイドル時の冷却ファンの音は耳を澄ませば聞こえる程度です。
高負荷時にブーンと回転音も大きくなりますが、騒音レベルでは
ありません。
アイドル時のファン回転数780rpm
高負荷時にヒートパイプが熱をどれ位吸い上げているのか、
レーザー照射で温度を計ってみました。

赤い点がレーザー照射しているところです。
ファンに一番近いヒートパイプの温度は
29.7℃
真ん中のヒートパイプ
34℃
ファンから一番遠いヒートパイプ
36℃高負荷時のファン回転数は1040rpm冷却ファン側のヒートパイプの方が温度が低い事でも
ヒートパイプがドンドン熱を吸収して上に伝わっているのがよくわかります。

ヒートシンク上側の冷却ファン側の温度が
22.9℃おや?ファン側の方が温度が高いぞ?

こちらは
21.2℃CPUの温度計測が終わったので取り外します。
グリスの状態も確認します。

特にはみ出したグリスも無く
量的にはピッタリって感じです!

素晴らしく綺麗な跡です!

余分なグリスをヘラで取り除いて

後はジッポライター用のオイルを綿棒に浸み込ませて
グリス全体を柔らかくします。

最後にウエスで拭き取れば、超ピッカピカ!!
次に、自作ユーザーなら装着している人も多い、
人気者
「KABUTO」君です。

「Contac 29」に付属のグリスを5点盛り

ヘラで綺麗に伸ばして

装着です!!
「KABUTO」の方がプッシュピンを差し込むときに力が必要です。

かっこいいGIGABYTEのチップセットクーラーには
辛うじて干渉しませんでした。

「KABUTO」のテストに入りました。
ファンの音は「Contac29」より静かです。全く音がしていないレベル!!あっと!ご紹介が遅れました。グラボの上に座っているんのはポケモンシリーズに登場するピンプクです!今回はHDDアクセスランプの役目をお願いしました。
アイドル時のファン回転数370rpm
下側の第一ヒートシンク周辺に熱が溜まっている事に気付きました。これは良くないです。上からの風量が少なく、熱を吹き飛ばせていないのです。
まな板上でこれですから、エアフローの悪いPCケースを使った場合はマジ熱くなりそうです。
高負荷時のファン回転数790rpm
休憩を挟みながら3回のデータ取りを行いました。
グリスの量もバッチリでしたね。
最後に
「intel純正」です!

クーラーが小さいので取り付けは一番楽です。
ファンの音は3モデルの中で一番大きいですが
アイドル時のファン回転数1200rpmと、元々回転数が高いから...
昔のIntel純正に比べるとすっごく静かになったと思います。
ソケット478の時代のクーラーなんて、近所で朝から晩まで掃除機かけられている様な音がしてましたもんね(^^)
高負荷時のファン回転数1415rpmそれでも、うるさいと言う域の音ではありません。

CPUコアへの接地面積が一番少ないので、今後のIntelさんの改良に期待しています。
縦ながーいレビュー最終回になってしまいましたが
「Contac 29」の性能を検証するにあたり、サイズ製の「KABUTO」と「intel純正」のCPUクーラー、合計3機で
テストを行いました。
その検証結果を下記のグラフにしました。
出来る限りの同一環境で検証したつもりですが、お気に召さない点がございましたらお許し下さい。
天候:晴れ
室内温度:18℃
湿度:72%
気圧:1025hPa
CPU動作周波数:定格
総評としてThermaltake「Contac 29」の特徴であるオレンジ色のフェニックスファンは、
低回転でも大風量を送り出す能力があることが確認できたのですが、高負荷時の
回転数が上がった時の音は、うるさいレベルではないものの少し気になりました。
泉的にはもう一機ファンを搭載し、バンバン冷やしたいところです(^▽^)/
感動した事は、このヒートパイプ接触型クーラーの熱移動の凄まじさです。
データからも分かる通り、良く冷えるクーラーである事は間違いなし!!!
重量も軽いので、PCケース内へ組み付けた後の運搬時もまだ安心できるのでは
ないでしょうか。
注意点としては、PCケース内の幅(内寸)が17cm以上ないと「Contac 29」を取り付け
られたとしてもサイドカバーを閉じる事が出来なくなります。
自作ユーザーには超おすすめの一品です!!!
有限会社ウィザード izumi
おはようございます。
有限会社ウィザードの泉です。
今日は朝から予約がビッシリなので、メンバー総出でサポートに
走っています。
僕は、午前中にマザーボードの修理や修理したメーカー製PCの電源
の負荷テストを行って、午後からは納品や引取りに走ります。
事務所に帰って来るのは夜中になりそうです。
さてさて「Contac 29」のレビュー3回目は、性能テストで用いる
検証用の機材をご紹介したいと思います。
どうせなら、自社から購入した方が売り上げにも貢献できるので
手元にあった私物のマザーボード・温度計・湿度計・気圧計・
放射温度計以外は自社から購入しました。
購入する時の費用を「ちょっとお金貸してくれへん?」と妻にお
願いをしたところ、強烈に睨まれ・・・悪魔ビーム!!^(# ̄□ ̄)^
悪い事には使わへんから~ヽ(^^)(^^)ノ やっほー
という事で、以下が今回の検証に使う機材です。

CPU: Intel Core i7 930 2.8GHz
(2.80GHz/4C・8T/L3 8MB/TB時 2.93GHz/TDP130W/QPI4.8GT/s)
マザーボード: GIGABYTE GA-EX58-UD5
(Intel X58チップセット/ATX)
メモリ: UMAX Cetus TCDDR3-6GB-1600OC XMP対応 6層基板
(PC3-12800 240Pin DIMM 2GBx3 TripleChannel 永久保証)
HDD: WesternDigital 320GB WD3200AAKS
(Serial ATA300/3.5インチ 7200rpm Cache16MB)
VGA: GALAXY GF PGT240/1GSD3 HDMI
(GDDR3-1024MB クロック(MHz)コア550/メモリ1800/シェーダ1340)
電源: SCYTHE 超力 700W SCPCR-700
(全コンデンサ日本製)
OS: Windows 7 Ultimate 64bit
まな板: 10年前に使っていた自作キーボード台
(檜集成材)
放射温度計: CUSTOM CT-2000N レーザー照射型温度計
(測定範囲-30℃~+550℃)
デジタル温度計付気圧計: SATO KEIRYOKI
(気圧 945~1045hPa 温度 0~50℃)
精密級湿度計: SATO KEIRYOKI

左がレーザー照射型温度計・中央が温度計付き気圧計・
右が湿度計。気圧計と湿度計は泉がオートバイのロード
レースしていた頃に使っていた物。20年以上前の物です。
プロ・アマ通算7年間、キャブレターのセッティングや
天候を読むのに貢献してくれました。
それでは、
組み付けに入ります!
まずは、まな板にマザーボードとCPUを用意して、CPUソケット部の
保護キャップを取り外します。

さすがにハイエンドマザーボードだけあり、まな板仕様の事も
考慮されているので、基板上に電源ボタンやリセットスイッチも
搭載されています。サブマシン製作用に購入していたものです。

Core i7 930の装着が完了!!!

グリスは「Contac 29」に付属のものを使います。
ヘラは以前から使用していたものですが、ヘラ先を
定期的に600番のペーパーで真っ直ぐに削って使用
しています。なので、少しずつ短くなってきました。

intel純正クーラーを取り付ける時は、グリスをCPUの
ど真中に綺麗に山盛りすればいいのですが、「Contac 29」
を取り付ける場合は、5点盛りしたグリスをヘラで均一に
伸ばしていきます。グリスの量は経験値かな。

ヘラを約30度まで寝かせて均一に伸ばしました。
あまり立て過ぎると、グリスが片寄ってしまうので
何度も何度もこする破目になります。
次に「Contac 29」を取り付けます。が、その前にプッシュピンブラケットをネジ止めしなきゃ。
あれ~付属品の写真をアップするの忘れてました(゜O゜;

左の「Contac 29」にはIntel LGA775/1156/1366共通の
プッシュピン装着済みのブラケットとネジ、AMD系ソケ
ット用のリテンションレバーが付属しています。

今回使うCore i7 930はLGA1366ですから、ブラケットの
刻印を見れば簡単に判断できます。これをベースにネジ
止めするのですが、単にネジを締めていくだけではなく
4つのブラケットの角度にも注意する必要があります。

ブラケットの装着が完了し、いよいよマザーボードに装着
する時がやって来ました!

4ヶ所のプッシュピンの向きと位置を確認し、そうーっと
真っ直ぐにCPUの上に乗っけます。
この時に出来るだけプッシュピンとマザーボードの穴が
ドンピシャで合う方がベストです。

乗っけたら、対角方向のプッシュピンを親指で思いっきり
押し込みます。この時にカチッと音がしますので、耳と指先で
感じ取ってください。残りの対角部分も同じ様に押し込みます。

マザーボードがPCケース内に組み込まれたままの状態で作業
される場合は、かなり困難な状況に追い込まれそうです。
ご注意を!!

まな板上の場合でもファンが取り付けられた状態だと写真側の
プッシュピンの上に親指が入りづらく、力んでしまいました。
ここでもう一度全部のプッシュピンを再度押し込んで
最終点検します。

マザーボードを立てて裏面の確認をします。
プッシュピンが貫通し、四本とも同じ高さまで突き出ているかを
キッチリ確認できてから次の作業に入ります。自作パソコンで
「電源が落ちてしまう」や「熱暴走を起こしている」などの症状がある方
の中には、このプッシュピンが貫通していない場合があります。

2GBのメモリを3枚装着してみました。このマザーの場合
ファン寄りのブルーのメモリスロットに増設しても干渉は
無く問題ありません。


よぅ~しWindowsをインストールするか~と思いきや、なぬっ!
光学ドライブがないじゃん!?
事務所に行って( 」´0`)」オォーイ!何でもええからDVDドライブ売ってくれぇ~ と
買ってきました(*^-^)ニコ
Windows 7 Ultimate 64bitのインストールを済ませて、次回からは各クーラーを
装着した時のアイドル時と高負荷時の温度差を測定していきたいと思います。
有限会社ウィザード izumi
今日は大津はめちゃいい天気です!
午前中はマジェスティー250でサポートに行きましたが、この時期に
バイクは最高です。
スカイウェイブ400のサイドカーもしばらく乗っていないので、今度
の休みの日に子供乗せて走りたいです。
それでは、
Thermaltake製 高性能CPUクーラー
「Contac 29」の
2回目のレビューを書きたいと思います。
今日は、特別ゲストとして
サイズ製のKABUTO君にお越しいただきました。
Core i7 930に付属する
intel純正クーラーと共に、その重量やCPUコアへ
の接地面の観測をしてみたいと思います。

泉ご用達のハイライトも一緒にまずは記念撮影!
左が「Contac 29」右がサイズの「KABUTO」君
トップマウントファン構造で多重エアフロー透過型です。
「Contac 29」の方が3cm程背が高いです。

intel純正クーラーも交えて接地面の観測です。
そろそろ保護シールを剥がそうかなぁ
その前に体重測定をしましょう!

「Contac 29」は約550g 大きさの割には軽いです。

「KABUTO」君は約735g CPUに接地する側の
ヒートシンクが特に重い感じです。
アルミ削り出しの表面にメッキが施されている
のですが、ん~?丹入(たんにゅう・亜鉛合金)で
出来ているのでは?と思ってしまうほど。

「intel純正」は約535g 大きさの割りに重たいのは
中心に直径28mmx長さ35mmの銅の無垢が使われており、
10円玉(約1.5mm)を約23枚重ねた分の重さです。
3つのクーラーの中で一番銅が使われている量が多いですね。
次にCPUコアへの接地面を見てみましょう!
「Contac 29」アルミのベースに4ヵ所ネジ穴がありますが、
ここにプッシュピンブラケットをネジ止めで固定します。
8mm径の銅製ヒートパイプはアルミベースに圧入された後に
平面加工されているようです。ちょっと疑問点が・・・

「KANUTO」君のベース部分は第一ヒートシンクとベースプレ
ートで6mm径の銅製ヒートパイプ6本を挟んで押しつぶしてい
る様な感じになっています。鉄製の様に見えるベースですが、
磁石はくっ付きませんでした(^○^)

「intel純正」は最初からシリコングリスが塗布されています。
うちの会社で組む時は、これを綺麗に取り除いて、銀粒子入りの
シリコングリスに変更しています。
個人的には、この接地面が一番好きです。
接地面を見ていて、僕なりに思う事がありました。
3種類のクーラーはどれもプッシュピンをマザーボードに押し込んで、ある程度の
圧力でCPUに接地するものの、例えば「Contac 29」の様に熱膨張係数の異なる金属
材料がCPUコアに接地した場合、銅本来の熱伝導率が発揮されるのだろうかと・・・
熱膨張係数はアルミの方が上なので、銅よりも膨張しやすいはずですが、熱伝導率は
銅の方が上。
つまり泉が言いたいのは、「Contac 29」の接地面の銅製ヒートパイプがアルミの
ベースよりも少し(0.1mm単位)飛び出している方がいいのではないのかと思ったり
したわけです。実物はヒートパイプとベースは真っ平らです。
次回は、温度測定に使う部品達に集合してもらいます(/^-^)/ (^^*))) おいでぇ♪
有限会社ウィザード izumi
こんにちは有限会社ウィザードの泉です。
パソコン好きの泉がeArenaのキャンペーンで
Thermaltake Contac29(CPUクーラー)のレビュアーに選ばれました!
この製品の長所、短所を純正CPUクーラー及び他社製品とも比べな
がら数回に渡ってレビューしていきたいと思います。
これからパソコンの自作を始めようと考えていらっしゃる方や、
既に自作機をお持ちの方で、CPUクーラーを取り替えてみようかと
思っておられる方の参考になればと思います。
そして、自作パソコンを楽しんでいただきたいです。
なお、この記事につきましては、あくまでも泉が個人的に趣味で
行っているものであり、当社の商業目的ではありませんのでご理
解をお願いします。
本文の中に、「当社」とか「うちの会社」などの文言が使われて
いる事がありましても、その文中での比較対象の場合や紹介に使
っているに過ぎず、決して営利目的ではありませんので重ね重ね
ご理解ください。
仕事が忙しく、アップが遅れる事もありますがお許し下さい。
お昼休みに運良く事務所に帰って来れた時に、自分の部屋で少し
ずつこっそりやります(^O^)ヒ(^-^)ミ(^・^)ツ
アップしたらバレバレやん
仕事はキッチリやってまーすd(@^∇゜)/ファイトッ♪
それでは、Thermaltake Contac29のレビュー第1回です!!!
これがイーアリーナから届いたThermaltake製の新型CPUクーラー
Contac29 ←咳止めの薬みたいな名前です(^○^)
↓

しっかりした化粧箱に入っています。
2年保証のステッカーが貼ってありました。

12cm角ファンが防振ゴムブッシュによって取り付け
られています。
このファンを指で空回ししたところ、異常に軽くまわります。
どんなスピンアップを見せるのか楽しみです。

典型的なサイドフロー型のクーラーです。
側面はアルミヒートシンク一枚一枚が上から下へとプレスで
90度に折り曲げられています。
クーリングファンの風を直線的に流す為の工夫でしょうね。

通常この面がバックパネル(I/Oパネル)側になると思いますが
この面にもう一機12㎝角ファンを取り付ける事ができます。
それ用の防振ゴムブッシュも付属されていました。

上から見ると、少し弧を描いているのが分かります。どうせなら文字を「Tt」ではなく「Thermaltake」とプレスして欲しいところです。プレスで打ち抜かれた細かな凹凸は、放熱したい思いが伝わってきます。

このクーラーの一番の魅力は、銅製ヒートパイプがCPUに直接接触して熱を吸収するところですね。
ヒートパイプ接触型クーラーっちゅうやつです!!
今日は途中で緊急の仕事が入り、レビューを中断してしまいましたことお詫び申し上げます。
次回は、特別ゲストとして、サイズのKABUTO君に来てもらいます。
おたのしみに・・・
おやすみなさい
有限会社ウィザード izumi